ターンが上手くなる方法|回れない・目が回る・軸がぶれるを解いていく

ターンが上手くなる方法|回れない・目が回る・軸がぶれるを解いていく チアダンスが上手くなる方法

発表会の練習が続く中、娘さんがターンのたびにふらっとよろける。「目が回る」と言いながら何度もやり直している。きれいに回りきれず、その場でくるっと止まれずに流れてしまう。そんな場面を横で見ていると、どこをどう声をかけてあげればいいのか、もどかしくなることがありますよね。

ターンは「コツさえつかめば回れるはず」と思われやすい技術ですが、実は小さな子どもにとってつまずきやすいポイントがいくつかあります。この記事では、回れない・目が回る・軸がぶれる、それぞれの悩みに沿って順番に整理していきます。

ターンは”回る”より”立つ”が先

ターンは

ターンを練習するとき、多くの子どもは「もっと勢いよく回ろう」と考えます。でも、勢いで回ろうとすると体に余分な力が入りやすく、かえって軸がぶれてしまいます。

大事なのは、回転よりも先に「すっと上に立てること」です。体を上に向かって引き上げるようにして、まっすぐ立てる状態を作る。この軸が決まると、回転はあとから自然についてくるものです。

「早く回ろう」「力強く回ろう」という意識よりも、「すっと立てているかな」という意識のほうが、結果的にターンが安定しやすくなります。

このサイトでお伝えしている考え方も同じです。部分的なコツを頑張るよりも、全身の状態を先に整えると動きがついてくる。ターンはその代表例のひとつです。

回れないお子さんへ

回れない原因のひとつに、回り始める前の「構え方(プレパレーション)」があります。

体が前かがみのまま回り始めようとすると、つま先立ち(ルルベ)になった瞬間に上体が前後にぐらりとぶれて、バランスを保てなくなります。勢いをつけようとするほど前傾みになりやすいので、最初の一歩でつまずくパターンです。

まず確認してほしいのは、回り始める前に上体をすっと引き上げて構えられているか、という点です。お腹に軽く力を入れて、軸足でしっかり床を押す感覚も大切です。そして回る力は、腕を振り回して作るのではなく、ひざを軽く曲げてから伸び上がる動き(プリエ)で床を押した反発から生まれます。勢いではなく、この「床を押す力」で回り出すイメージです。

練習のはじめの一歩としておすすめなのが、「回らずに片足でまっすぐ立つ練習」です。回転を入れる前に、片足でぐらつかずに立てるかを確認する。この土台ができると、回り始めたときに体がぶれにくくなります。

「まだ回れないから」と焦って回転練習を重ねるより、まず片足立ちをしっかりできるようにすることが近道になることも多いです。

目が回るお子さんへ

「目が回る」という訴えは、回転が速くなればなるほど出やすくなります。景色がぐるぐると流れて見えるから目が回るのです。これは子どもだけでなく、慣れていない大人でも同じです。

これを防ぐためのコツが、「スポッティング」と呼ばれる技術です。顔を残す・顔を切る、とも表現されます。

やり方のイメージはこうです。回る前に、自分の目の高さくらいの正面の一点(鏡の中の自分の顔や、壁の目印など)を決めて、そこをじっと見ておきます。体が回り始めても、顔(視線)はギリギリまでその一点に残し続けます。もう限界、というところまで顔を残したら、首だけを体より速くサッと先回りさせて、またすぐ同じ一点に視線を戻します。

この「顔だけがいつも同じ一点に戻り続ける」という動きが、目が回りにくくする理由です。景色が流れ続けるのではなく、視線が一点に戻り続けるので、脳が混乱しにくくなります。

最初はゆっくりの回転で練習するのがおすすめです。スポッティングが身についてくると、回転の安定感も変わってきます。

軸がぶれるお子さんへ

軸がぶれる一番の原因は、勢い任せに回ろうとすることです。「早く!もっと!」という気持ちが体に伝わると、あちこちに余分な力が入り、軸が定まらなくなります。

意識してほしいポイントを整理するとこうなります。

お腹(体の真ん中あたり)に軽く力を入れて、体の軸を感じながら回ること。軸足は回転中も最後まで床を押し続けること。体を上に引き上げた状態を、回転中も下げないこと。腕は大きく振り回さず、体の近くにコンパクトにまとめること。

腕が体から広がるほど、軸から離れた重さが生まれてぶれやすくなります。ただし、縮めすぎて肩が上がると逆効果です。大きめの風船を軽く抱えるくらいの丸い形を、肩を下げたまま保つイメージがちょうどいいです。「丸くまとめる」「上に引き上げたまま」というふたつを意識するだけで、軸のぶれが変わることがあります。

勢いを下げて、ゆっくり丁寧に回る練習のほうが、最終的にきれいなターンに近づきやすいです。

おうちや練習で意識できる入口

難しいことをたくさん同時にやろうとすると混乱しやすいので、段階を踏んで取り組んでみてください。

まず最初は「回らずに片足でまっすぐ立つ練習」から始めてみてください。壁のそばで、ふらつかずに10秒立てるかを試してみるだけでもかまいません。

次に「スポッティングだけの練習」を回転なしで試してみてください。壁の一点を見て、体(胴体)だけを少しひねり、顔を一点に残したまま→体を戻す、という動きを繰り返します。首だけをくるっと切る感覚が体にしみついてくると、実際の回転に入れやすくなります。

そのあとで「プレパレーションの確認」です。回る前に上体をすっと引き上げて構えられているか、お腹に軽く力が入っているかを、親御さんが横から見てあげるのも助けになります。

片足立ちが安定してきたら、ゆっくりしたスピードで少しずつ回転を足していきます。無理のない範囲で少しずつ積み上げていくのが、続けやすい練習の進め方です。

それでも軸がぶれるときは

スポッティングも引き上げも意識している、プレパレーションも確認している。それでも軸がぶれたり、少し練習するとすぐに回れなくなったりするという子もいます。

ターンの安定は、部分的なコツだけで決まるわけではありません。軸足がどこかで力んでぐらついていたり、体のどこかに余分な緊張が残っていたりすると、同じ練習を繰り返しても安定しにくいことがあります。

チアを続けている子の保護者から、「体の使い方・状態を整えたら、ターンの軸が取りやすくなった」という声を聞くことがあります。部分を頑張るほど難しくなる、でも全身が整ってくると動きがついてくる。ターンはそれが特に出やすい技術のひとつです。

軸と片足立ちのつながりについては、スコーピオンの記事やトータッチの記事にも関連する内容を書いています。合わせて参考にしてみてください。

体の使い方全体について知りたい方は、チアで体の軸を作るメリットもご覧ください。

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