チアダンスの練習で「もっと高く上げて」「もっとはっきり動いて」と言われる子を見ていると、親としても「どうすれば変わるんだろう」と思うことがあります。
チアダンスが上手くなるために大切なのは、まず基本の練習を毎日少しずつ続けることです。そのうえで、頑張っているのに変わらないときは、体の使い方を見直すと動きが変わることがあります。この記事では、家でできる基本の練習と、体の使い方の考え方を順番にまとめました。
まずは、家でできる基本の練習から始めてみませんか
チアダンスの練習は、いきなり踊るのではなく、ストレッチや基本の動きから始めるのが一般的です。家でも短い時間でできるものがあるので、できそうなものから試してみてください。
ストレッチは、お風呂上がりに毎日少しずつ
キックやジャンプ、ターンの形をきれいに見せるには、体のやわらかさが欠かせません。体が温まっているお風呂上がりに、前屈や開脚を毎日少しずつ続けるのがおすすめです。一度にたくさんやっても急にやわらかくなるわけではないので、反動をつけず、無理をしない範囲で続けます。
腕の形(アームモーション)は、鏡の前で止めて確かめる
チアダンスでは、ハイブイ(ハイV・両腕を斜め上に上げる形)やローブイ(ローV・両腕を斜め下に下ろす形)、ダイアゴナル(片腕をハイブイ、もう片腕をローブイの位置にして、両腕で斜めの一直線をつくる形)など、決まった腕の形がたくさん出てきます。踊っている最中は細かいところまで気にする余裕がないので、ひとつずつ、正しい形をすぐに出せるようにしておくことが大切です。
家では鏡や窓ガラスに映して、止めた姿勢で確かめます。見るところは、ひじが曲がっていないか、肩が上がっていないか、こぶしの親指側が前を向いているか、正面を向いたときにこぶしが視界の端に入る位置にあるか(後ろに行きすぎていないか)です。慣れてきたら、目をつぶって形を作り、目を開けて鏡で確かめる練習もできます。
習った振りは、その日のうちに一度思い出す
レッスンで習った振り付けは、家に帰ってから一度思い出してみます。音楽がなくても、カウントを数えながらで大丈夫です。先生に注意されたところを思い出しながら確かめると、次のレッスンで直すところがはっきりします。
上手な子の動きは、手足の角度とタイミングを見る
上手な子や先生の踊りを、ただ眺めるのではなく、腕や脚の角度、顔の向き、リズムの取り方に注目して見てみます。よいところを見つけてまねをすると、自分の動きとの違いに気づきやすくなります。
体幹やアイソレーションも、ダンスの土台になる
体の一部分だけを動かすアイソレーションや、姿勢を保つ体幹の練習も、ダンスの土台になります。家でやるなら、たとえば次のような形です。
アイソレーションは、肩から下を止めたまま、首だけを前後左右に動かしてみます。動かすところと止めるところを分けて感じるのが目的です。体幹は、うつ伏せになってひじとつま先で体を支え、頭からつま先までを一直線に保つプランクがよく知られています。最初は30秒くらいを目安に、無理のない範囲で試してみてください。
ジャンプ・ターン・腕の形(モーション)など、技ごとのくわしいコツは次の記事にまとめています。
頑張っているのになかなか変わらないとき

トータッチをもっと高く上げようとして腕を頑張るほど、体がぐっと固まって、かえって上がりにくくなる。そんなことがあります。
「頑張る」方向が「固める」になっているとき、体はかえって動きにくくなります。チアダンスの動きは、一つひとつのパーツを頑張るよりも、体全体がゆるんでつながっている状態のほうが、見た目にも力強く見えます。
コツより先に変わると、コツが急に入るようになる

技術のコツを教えることは大切です。でも体がこわばったままだと、同じコツが体に入りにくいことがあります。逆に、体の力みが抜けてくると、コツを知っていても再現できなかった動きが、あるとき急に体に馴染んでくることがあります。
運営者のもとで体の使い方を練習した人から、「モーションがぶれなくなって、みんなと揃うようになった」と言われたことがあります。
親ができることは「頑張れ」より「整える」

子どもに「もっと頑張れ」と言いたくなる気持ちはわかります。でも、すでに頑張っている子に「もっと」は伝わりにくいことがあります。
頑張り方の方向を変えるサポートができると、子どもの動きが変わることがあります。体の使い方という視点を一つ持つだけで、練習の見方が変わってきます。
頑張りを応援することと、体の使い方が変わる環境を作ることは別のことです。体の状態に目を向けると、練習の見え方が変わってきます。
発表会に向けて一生懸命練習している子の「変わりたい」という気持ちは本物です。その気持ちを活かすために、頑張り方の方向を整えることが大人にできることの一つです。体の使い方という視点を持つだけで、声のかけ方も変わってきます。
技ごとのコツは、それぞれの記事で
チアからだラボでは、技術より先に「体の使い方」という視点からチアダンスの上達を考えています。
腕で頑張らずに高さが変わった事例と、体の使い方について書いています。
→ チアのスコーピオンがふらつく子が、安定したときに変えていたこと
バランスが変わったときに何が起きたかについて整理しています。
チアダンスの全体像と体の使い方の関係について書いています。
向き不向きよりも体の状態が大きく影響するという視点でまとめています。
体の軸を作るとチアの演技がどう変わるのか、くわしくはチアで体の軸を作るメリットにまとめています。
